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2011年12月 アーカイブ

2011年12月01日

大黒柱の威厳

2011年3月8日

左官工事の下ごしらえが続く中、大黒柱の1階部分がこんな形で残ることになりました。

リフォーム前の大黒柱の位置は廊下の一角、台所の前でしたが、居間が建物の東側端に移動したことによりご覧のようにより以前より明るい居間と階段吹き抜けの隅に配置されることになります。

居間の方向に両開きで透過度のある縦の格子戸を大黒柱の前に取り付けて、居間へ開放する場面と閉じて階段室から中廊下への通路を確保しなければならない場面の両方の使い方を目的にしています。

古いケヤキは全然古くありません、伐採される時点で樹齢が150年であれば150年以上強度を発揮しています。
杢目も加工直後の大黒柱よりはるかに美しくて、四方を化粧で見える状態にしたいという思いは自然と強くなってしまいます。

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2011年12月04日

ウエスタンレッドシダーの通路

2011年6月24日

住宅の東側、お隣の柿畑との間は車庫から住宅の裏玄関へ、裏玄関から南の庭へと、庭のメンテナンスや家事などでいちばんお世話になる通路なのでしょう。

東の柿畑との間の塀は閉塞感の強くて高いものは通風も防犯上も良くないということから、ウエスタンレッドシダーでシンプルな横格子とすることになりました。

ウエスタンレッドシダーは北米産の高木、杉のような顔をしていますがヒノキ科の仲間とか、水にも強く狂いも少なく、南洋種のような樹液の垂れも少ないようです。

加工も比較的楽なようですから使ってみることにしました。

設計当初は、建築主さんの趣味を生かしてご自分で組み立てるということでしたが、住宅の最後の仕上げ仕事、引越しや、前の家の整理、事務的な手続きと、お忙しいこととなり、ご覧のように大工さんの仕事になってしまったようです。

室内から見える塀のたたずまいがお隣の柿木が借景になったり、南の庭も西の隣家の大きな松が借景になったりして、周囲が適度の開けており、住みやすい環境を予感させています。

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2011年12月06日

書斎の天井

2011年3月8日

3月8日の「左官工事下地シリーズ」が続いています。

建築主さんの書斎となる場所は改修前には「応接室」でした。

過去の一時期にはこの地方の伝統工法の住宅に客間として「応接間」という洋風の部屋を作ることが流行しました。

和室のように土壁にジュラクを塗り真壁納めにしない、大壁の納めにする洋間仕上げで台所やキッチンなどとは違う銘木の突き板や布のクロスのような特別に良い材料を使い、洋風のシャンデリアを吊るし、入り口のドアは無垢のヤマハのドアといった仕上げがよく見られた時代がありました。

「応接間」を作ることは一つのステータスだったのです、私と同じ年代からそれ以上の建築士は懐かしさを覚えることでしょう。

この部屋も他の和室とは別世界のように「洋風」だったのですが、新しい居間との違和感を消すために、そして強度上取り去ることの出来ない既設の丸太を残したまま天井の低さを感じさせないために、ご覧のような細工をしました。

モチーフは和風の竿天井のイメージです、ちょっと苦しいですか。

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2011年12月10日

屋外の機械たちにも気遣いを

2011年3月10日

建物周りの整備も終了してきてエアコンの屋外機や給湯のエコキュートの設置の準備が進められています。

北庭の犬走りに設置されることになっていたエアコンの屋外機、ここにもちょっとしたアイデアが生かされています。

この地方の冬には、この北庭にも雪が積もって長時間解けないこともあります。
現場監理の経験上感じるのですが、ちょっとした工夫でも意見が出なければほとんど実行されないことではないでしょうか。

打ち合わせの中で出てきた屋外機の設置位置を雪の積もる高さより高くしておくということです。

ヒートポンプの屋外機は最近ではその設置方法によって電力の消費量をも左右する注目のポイントでもあります。

東面のエコキュートとヒートポンプの屋外機については日当たりもよく雪の心配も少ないため埋もれることはないのですがそれでも深い軒下に納めておくという、考えてみれば常識的なことを意識しておくことが大切だと思います。


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2011年12月12日

水周りも爽やかに

2011年3月15日

トップライトのある洗面所前のホールも仕上がってきており、クリーニングを出来るところからはじめられています。

この部分には脱衣室兼用の洗面所や浴室、その西隣には洗濯室や物置棚に漬物置き場、北庭へ出る勝手口、その外には蔵に通ずる通路と水周りが集中させてあります。

実生活ではどうしても湿度の高くなり汚れやすくなる場所でもあります。

プラン上においても昼の光を入れる窓を配置しにくいこともあり、だからこそ風を入れることと光を取り入れるこうしたトップライトを取り付けることにしています。

思っていた以上に明るさがあって満足の現場監理の日でした。

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2011年12月16日

照明器具取付けと土間

2011年3月19日

照明器具の取付けが始まったこの日、浴室洗面所の西隣にある北側の勝手土間を覗いてみたら器具の仮置き場になっていました。

住宅の設計を永く続けていると日本人にとっての住宅内の土間の存在は記憶の奥底に浸み込んでいるように感じます。

世代によっての土間の使い方や感じ方に差があるもののなんらかの形で親しみをもって自分の生活に取り入れようとされる建築主さんは多いのです。

薪ストーブのある玄関土間、住宅の入り口から勝手口に繋がる通り土間、広い玄関を作ってちょっとした作業も出来るようにと作るたたきの土間、屋内と屋外の中間的な空間としての土間となっているようですがその底には共通の暖かい感じ方が流れているように思います。

今回も設計段階から広い家事スペースが欲しいという要望がありました。

「洗濯室兼物置兼勝手口」にはキッチンより入る入り口と洗面所より入る入り口があり一連の家事がこのあたりで完結するようになっています。

土間の部分には漬物の保存用ピットも案としてありましたが、使用頻度も考えて作ることは中止になりました。

約2.5坪ある家事スペースには洗濯流しや洗濯機電源、排水、可動の棚、土間があり、フレキシブルに使えるようになっています。


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2011年12月20日

座敷の仕上げ

2011年3月19日

岐阜県の西濃地方では仏間の置かれた客間となる和室を「座敷」と言います。

今回のリフォームでは仏間のある「座敷」の8畳間とその東に接する続きの次の間の6畳間はジュラク壁の塗り替えだけになっています。

仏間が建物に造りつけられていたということもありましたが、「これは残したほうが良い」という判断はその室内に身を置いて空気を感じ取らなければ理解できないのではないでしょうか。

柱や梁、天井板などの材質、顔の美しさもさることながら、壁のチリ(壁と柱や梁の接触部分)がほとんど切れてないこと、設計時点で計測してみた柱の傾きが許容の範囲であったこと、これら以上に迫ってきた迫力は時間の積み重ねが浸み込んだ空気感とでも言いましょうか。

この日は塗り替え用の珪藻土ジュラクの下ごしらえを左官屋さんが開始した日です。

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2011年12月22日

大黒柱への思い

2011年3月23日

工程も終盤に入っており、照明器具の取付けが進んでいます。

画像の真ん中に見えているのは大黒柱、その向こうには次の間の6畳が見えています。

手前は居間、床が一段下がっていますがこれは既設の屋根の高さを変えることが不可能であったために床を下げることで天井の高さを高くしたということです。

天井カセット型のエアコン設置高さや床下のメンテナンススペースの寸法確保という納まり上の事情もあったわけです。

居間という寛ぎのスペースと西に連なる奥の座敷と次の間の客間スペースとを段差という区切りを設けることは、気分の上でも区切りを感じるのは私だけでしょうか。

大黒柱を廻り込むように階段室から中廊下に繋がり、格子の開き戸を閉じたときお客様が集まった日、開いたときは普段使いの日です。

「一家の大黒柱」という言葉が示すようにこの家でも建築主さんの「代理人」のように美しい顔をしたケヤキです。

大げさかもしれません、画像のようにまるでステージに立ってこちらを望んでいるかのようにも見えなくまあリません、いかがですか。

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2011年12月27日

照明器具は何を照らしているか

2011年3月23日

照明器具というのはいろいろな効果を生んでくれているのを考えたことがありますか。

照明器具の役割は何でしょう。

作業をするには手元が明るくする手元照明、部屋全体を明るくする全般照明、全ての照明を消す夜に足元を照らすフットライト、壁面や天井面を照らして反射光で明るくする間接照明、局所を照らしてドラマチックに演出するスポットライトなどなど、照明デザイナーという職業が成り立つほどその他にも多くの使い方が無数に工夫できる世界です。

住宅に限れば重要と考える基本はやはり人が寛ぐ空間であるということではないでしょうか。

やはり照明のための空間になってしまっては照明器具メーカーのショールームになってしまいます。

洗面所や浴室では明るく不便の無いように、階段は足元が暗くて落ちることの無いように、玄関は来客を歓迎する演出を・・・・・・

あくまで機能優先の地味な脇役として存在することが重要なのでしょう。

夜に自分の部屋に戻ってスイッチをオン、パッと部屋が明るくなったときのホッとする気持ちが原点のような気がします。

完成が近づいて照明が設置されると充実感とともに気持ちも明るくなってきます。

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